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東京メトロの前身の「営団(帝都高速度交通営団)」は、昭和16年に、東京の地下鉄の整備拡充を目的として設立された「特殊法人」である。
その後、東京の地下鉄ネットワークがほぼ完成し、営団の設立目的が一定達成されたため、昭和61年6月の臨時行政改革推進会議答申で「5年以内に可及的速やかに特殊会社に改組し、地下鉄のネットワークがほぼ概成し、路線運営が主たる業務となる時点において、公的資本を含まない完全な民営企業とする」と、はじめて民営化の方針が示された。以降、平成2年の閣議決定で「5年以内」という時期が一旦消されるなどしたが、すべての特殊法人の見直しを行う「行政改革大綱」を受け、平成13年12月に「完全民営化に向けた第一段階として、現在建設中の11号線が開業した時点から概ね1年後(平成16年春の予定)に特殊会社化する」と閣議決定された。
なお、特殊会社化にあたって、平成14年に「東京地下鉄株式会社法」が制定され、経営の自主性確保と営団のすべての権利・義務の継承などが定められた。経営の自主性の点においては、営団と比べて関連事業の認可を不要にするなど国の関与を緩やかにするとともに、他の特殊会社(JR、NTTなど)と比べても、事業計画や社債・長期借入金などが国の認可事項ではない点で、かなり自由度が高くなっている。
また、特殊会社化以降、民営化に向けて、社員の意識改革や広報戦略に積極的に取り組んでいる。
東京メトロの場合、国が経営形態の変更を決定したので、移行しやすい法制度の整備などが行われた。一方、大阪市交通局の地下鉄・ニュートラム、バス事業の場合、水道事業などとともに、地方公営企業法の適用を受けているが、資産や職員の引き継ぎなどに関する法制度が未整備である。
また、営団当時から税金を納めたり、経団連や私鉄総連に加盟するなど、元々民営企業と同様の経営が行われていた。
財務的にも、債務残高は大阪市営交通事業とほぼ同じ約8,000億円であるが、年間旅客収入が大阪市の2倍あり、非常に優良な企業であるといえる。