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政策の紹介 -申し入れ-

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平成19年12月6日 大阪市地域防災計画に関する申し入れ
平成19年12月6日

 大阪市長 関 淳一 様

自由民主党・市民クラブ大阪市会議員団
幹 事 長   新 田  孝
政調会長   大 内 啓 治
政調会災害対策部会長   床 田 正 勝

大阪市地域防災計画に関する申し入れ

我が国では、平成7年に発生した「阪神・淡路大震災」から12年以上が経過しているが、その間も、今年7月に発生した「新潟県中越沖地震」のような大規模地震が、全国各地において頻発している。

本市においても、本市直下を縦断する上町断層による地震や、今世紀前半にも高い確率で発生すると予測されている東南海・南海地震など、市域に甚大な被害をもたらす地震の発生が懸念されており、市民の危機感はますます高まってきている。

我が議員団においては、昨年度に引き続き、政策調査会において災害対策部会を設け、本市における地震対策をはじめとする危機管理体制のあり方などについて、継続して議論を深めているところである。

ついては、今年度に大阪市地域防災計画を改訂されるにあたり、予防対策、応急対策から復旧計画に至るまでの様々な視点から、「市民が安心して暮らせるまちづくり」に向けて計画内容を充実させるよう、以下の諸点について強く要望するものである。

大阪市地域防災計画への申し入れ
  1. 各ライフライン施設の耐震・耐水化等についてより具体的に記述すること

    (回答)
      電気・通信・ガス・水道・下水道などのライフライン施設は、市民生活や都市活動を支える重要な都市基盤施設であり、大規模な災害時においても、各施設の機能が十分保持されるように、耐震化などを事前に講じ、都市防災機能を高めることが重要な課題と認識している。
      阪神・淡路大震災以降、各ライフライン事業者においても、その重要性を再認識し、それぞれの施設の安全性・信頼性を確保するため、各施設に即した耐震対策を重点的に進めてきたところであり、これまでの成果を踏まえたうえで、今後の各ライフラインの基幹施設や管路施設などの耐震化、津波対策などの耐水化、ネットワーク構築による多重化などの具体的な取り組みについて、地域防災計画をわかりやすい内容に見直していく。

  2. 民間建築物の耐震化を促進させるための施策の拡充を図ること

    (回答)
     本年7月の新潟県中越沖地震など、近年、国内の様々な地域において、大規模な地震が頻発し、建物の倒壊等の被害が多く発生していること等から、本市においても耐震化の促進は喫緊の課題であると考えている。
      これまでも、本市では、住宅等の耐震診断や耐震改修を行う場合に、その費用の一部を補助してきており、特に本年4月からは、一般的な戸建住宅であれば5,000円程度の費用負担で耐震診断ができるようにするなど、耐震診断や耐震改修の促進に取り組んできているところである。
      今後、民間建築物の耐震化をより一層促進するため、こうした補助制度の拡充に取り組んでまいりたい。
  3. 動員計画に基づく職員参集制度を周知徹底させること

    (回答)
     大規模な災害発生時に、本市職員がすみやかに市役所や区役所に駆けつけて応急対策活動を開始することは、被害の軽減を図るうえで非常に重要である。
     職員の参集基準については、地域防災計画に規定し、職員用防災マニュアルなどで周知を図っているところであるが、さらに職員個々の意識高揚を図るため、毎年人事異動後の動員体制とあわせて職員へ周知徹底するとともに、職員用防災マニュアルに自分の参集場所や災害時の役割を自ら記入できるようにして、常に携帯することを義務付けるなど周知を図ることとしており、地域防災計画にも反映してまいりたい。  また、職員の参集は任意ではなく命令であることを再認識させるためにも、参集免除の規定について、地域防災計画から削除する。
  4. 新たに策定した市民防災マニュアルの利活用に取り組むこと

    (回答)
     大規模災害時の減災には「自助」「共助」による地域防災活動が不可欠である。そのため、平成17年度より地域住民の防災意識の高揚を図るため市民防災ワークショップを開催し、地域における自主防災のあり方、行政の関わり方、日頃からの地域ぐるみで防災や減災の取り組みができるような仕組みなどについて検証してきており、その成果として、今年度、市民が自発的・主体的に防災活動に取り組むときに活用できる「市民防災マニュアル」を作成した。
     この「市民防災マニュアル」は、全戸配付することで広く市民に周知を図るとともに、市民を対象とした研修会やワークショップなどでも積極的に活用し、市民の防災意識の高揚を図り、地域における自主防災活動の活性化に努めていくこととしており、地域防災計画にも反映してまいりたい。
  5. 緊急地震速報の利活用に取り組むこと

    (回答)
     本年10月1日より、緊急地震速報の一般向け提供が開始されている。緊急地震速報は、被害をもたらす大きな揺れが到達する数秒から数十秒前に揺れが来ることを知らせる情報で、この間に何らかの対策を講じることができれば、地震被害の大幅な防止・軽減が期待できる。そのためには、緊急地震速報の特性をよく理解し、情報を受けた時にとっさに適切な対応行動がとれるよう、日頃から準備しておくことが必要であり、まず一般的な利活用の方法などについて、広く周知に努める必要がある。
     これまで、本市からの市民への広報として、市政だよりやホームページへの掲載、本市広報番組での紹介などを行っており、今年度に全戸配付する市民防災マニュアルにも周知記事を掲載している。
     市の庁舎をはじめ本市管理施設における対応については、気象庁が作成した「緊急地震速報の利活用の手引き(施設管理者用)」を各部局に提示し、周知を図ったところであるが、それぞれの施設の機能によって利活用の方法が異なることや、情報の受信・通信するために専用のシステムを整備する必要があることなどから、各施設における利活用については施設管理者において検討することとしている。
     また、本市職員に対しては、今年度から危機管理室で導入している緊急通報システムにより、危機管理室及び各区の防災担当者等約100名に携帯メールで自動配信しており、今後、検証を行いながらメール受信対象者を順次拡大させていく予定である。
     緊急地震速報の利活用については、全国的にも試行段階であり、今後、他都市などの動向も踏まえながら、検討していきたい。
  6. 小中学校での防災教育のさらなる充実実施を図ること

    (回答)
     防災教育の充実は、南海沖地震、東南海沖地震等の大災害が予測される今日、喫緊の課題と認識している。そのため、本市としても、教育委員会において、学校教育指針の中で、防災に関する指導の項目を単独で明示し、校園長会等において、防災教育の重要性を各校園に周知してきた。
     本市の各小学校においては、防災教育に関する指導として、あらゆる教育活動を通して生命の大切さについて指導するとともに、教科等の学習において、「災害発生のメカニズム」等について学習している。また、災害時の安全な行動の仕方については、具体的に災害を想定し、どの小学校においても年間に2回から3回避難訓練を実施している。学習や訓練にあたっては、消防署と連携して、その充実に努めている。
     今年度、本市としては、教育委員会において、関係各局と連携し、平成8年度に作成した「子どもの安全を守るための防災指導の手引き」の改訂作業を行っているところである。改訂にあたっては、本市の災害対策の現状や今日的な防災に対する考え方、小中学校での「阿倍野防災センター」の活用等の指導例等を示し、本市の各校園においてさらなる防災教育の充実に向けて取り組むことができるようにしている。
     今後、今年中に「子どもの安全を守るための防災指導の手引き」を改訂し、各校園に配信するとともに、管理職や担当者への研修を予定している。また、今年度に危機管理室において策定する「市民防災マニュアル」についても、教職員の研修や防災教育の教材として利活用するよう指導してまいりたい。
  7. 災害時に避難場所となる施設における緊急生活器具や救助資機材の整備促進を図ること

    (回答)
     本市では、大規模災害発生直後に市民による自主的な防災活動が円滑に行えるよう、小中学校や公園などの避難場所に設置されている可搬式ポンプ庫など市内約1,000ヵ所に、救助活動に必要な資機材セットを配備しており、また、小中学校などの収容避難所や各区役所には、災害発生直後にすぐ必要となる食糧や飲料水、生活物資などを備蓄している。
     今後は、地域によりその災害想定や被害想定が異なることにも配慮し、それぞれの地域特性に応じたきめ細かな対応策を講じていく必要があると考えており、来年度から区の予算に移管する予定の「地域防災活動支援事業」を活用することにより、それぞれの地域で必要な資機材等の整備が促進されるよう努めていくこととしており、地域防災計画にも反映してまいりたい。
     また、大規模災害により避難所生活が長期化した場合、避難生活者の健康管理に留意した暑さ・寒さ対策など収容避難所の環境対策を講じることも重要である。しかし、電気・ガスなどライフラインの途絶も想定される中で、あらかじめ万全の対策を講じておくことは非常に難しいが、今後、引き続き検討してまいりたい。
  8. 災害時要援護者の支援体制の整備を進めること

    (回答)
     平成18年3月に内閣府が「災害時要援護者の避難支援ガイドライン」を、また、平成19年3月に厚生労働省が「要援護者に係る情報の把握、共有及び安否確認の円滑な実施について」を定めるなど、要援護者情報の把握や避難支援計画の具体化などの必要性が示されており、市町村に対して災害時要援護者の支援についての取り組みが求められている。
     本市では、大都市特有の事情として要援護者や流出入人口が多いことから、名簿の更新管理や災害時の避難支援の全てを行政で担うことは困難であり、地域住民が主体的にコミュニティ活動する中で、身近な情報を収集し、近隣同士のつながりを持つことで、実現性が高く有効的な支援が行えると考えており、平成17年度より防災意識の高揚を図る市民防災ワークショップを開催し、地域住民活動の促進に努めている。
     地域住民の関心も高く、区役所や各地域において様々な取り組みが試行され、地域の実情に応じた要援護者支援の事業が展開されつつあり、今後、これらの実践等を踏まえた市の基本的な方針を策定し、全市的に災害時要援護者の支援体制の整備を進める必要がある。
     そこで、今年度より、災害時要援護者の支援に係る関係局や区役所からなる全市的な検討会議を設置し、要援護者の情報把握、情報伝達、避難支援、避難所でのケア等、要援護者の支援体制全般について検討を進めていくこととしており、地域防災計画にも反映してまいりたい。
  9. 災害実態を考慮した新しい形態による防災訓練を実施すること
    (回答)
     これまで、大阪市総合防災訓練や区震災訓練など、地震発生直後の応急対策を中心として、関係機関とも連携しながら、初期初動体制の充実・強化に重点をおいた総合的な訓練を実施してきた。
     一方、大規模災害時の減災には「自助」「共助」による地域防災活動が不可欠であり、日頃からの地域ぐるみで防災や減災の取り組みができるよう、地域住民が主体となった実践的な訓練を実施することも重要である。そこで、区役所とも連携し、防災アドバイザーを派遣して地域によって異なる災害特性や被害想定に関する情報提供を行うなど、地域特性に応じた訓練を進めるための支援を引き続き行っていく。
    また、職員に対しては、緊急本部員や緊急区本部員をはじめとする初期初動対応の主力となる職員を対象に、いかにすみやかに本部体制を立ち上げるかを主眼とした参集訓練に取り組むとともに、災害対策本部長や区本部長を始め、各所属長以下の職員が、与えられたシナリオ通りの動きをするのではなく、与えられた状況に応じて、自らが判断して柔軟な対応を行うような、より実践的な訓練を実施してまいりたい。
  10. 関東大震災で発生した火災竜巻についての検証を行うこと

    (回答)
     地震により大規模な市街地火災が発生すると、旋風と呼ばれる竜巻状の空気の渦や、それが火の粉を含んだ火災旋風が発生し、大きな被害が発生することがある。関東大震災では、被災者の避難場所となっていた空き地を火災旋風が襲い、そこに避難していた約3万8千人の方が一瞬にして亡くなったと言われている。
     その後、国レベルで「震災に強いまちづくり」に関する様々な検討が行われてきている中、市街地火災から避難者の生命や身体を守るための避難地のあり方についても考え方が示されており、本市においても、大火災に対して安全な空間として、市内32箇所の広域避難場所を指定している。
    一方、火災旋風そのものについても、長年かかって内閣府や消防庁など国レベルで研究されてきているが、その発生条件や発生機構については、未だ解明されていないのが実情である。しかし、大阪のように海に近い都市では海風により火災旋風が起こりやすいという懸念もあることから、本市においても、今後、庁内の関係部署と連携し、学識の意見聴取等も行いながら、火災旋風についての検証を進めていくこととする。
  11. 開業医と総合(大型)病院の連携強化と役割分担の明確化を図ること

    (回答)
     大規模な自然災害等が発生した場合には、「大阪府地域防災計画」等において、患者に対応するために、機能別・地域別に災害医療の拠点となる「災害医療機関」を定めている。 災害医療機関は、その医療機能などにより地域災害拠点病院、市町村災害医療センター及び災害医療協力病院とに大きく分類され、大阪府救急医療情報システムにより、特定の医療機関へ患者が集中しないよう調整が行われることとされており、必要に応じて他府県への広域搬送も行われる。
     また、病院だけでなく、開業医(診療所)へも患者が殺到することが想定されるため、診療所と災害医療機関との連携は重要であり、大阪府、大阪府医師会等との連携を十分に図り、後方医療体制の推進に努めていく。
  12. 医薬品の確保と治療体制の構築を図ること

    (回答)
     本市では、地域防災計画に基づき、各区保健福祉センターにおいて、医療救護班携帯用医薬品・医療資機材の備蓄を行い、医療救護班の救護所における傷病者に対する応急措置を速やかに行うことができる体制を確保している。
     また、各区保健福祉センターでは、医療救護班携帯用医薬品・医療資機材の備蓄のほか、簡易人工呼吸器、パルスオキシメーター及び簡易救急箱を配備し、傷病者に対する応急措置に備えているところである。
     今後とも、災害発生時に医薬品・医療資機材の不足が生じないよう、関係機関、関係業者等と連携し、医薬品・医療資機材の円滑な供給体制を確保してまいりたい。
  13. 飲料用耐震性貯水槽の増設等、大規模災害時の飲料水確保を推進すること

    (回答)
     飲料用耐震性貯水槽については、広域避難場所となっている大公園を中心に順次整備を進めており、これまでに、8か所の公園において整備ができている。
     今回、新たに沢之町公園に設置し、平成19年7月に運用を開始したことから合計9箇所となった。
    今後についても、引き続き条件が整った公園から整備を進め、事業の達成に努めたい。
     また、水道施設の耐震化等の施設整備と整合を図りながら、応急給水体制の充実を進めることとしており、現在、地域防災計画の改訂作業に併せて、新たな地震被害想定に基づく応急復旧・応急給水計画について見直しを行うなど、大規模災害時の飲料水の確保に努める。
  14. 職員の参集や応急対策の意思決定を迅速に行えるような初期初動体制を確立すること

    (回答)
     地震時の職員の参集については、地域防災計画において自動参集の基準を規定しており、夜間や休日に地震が発生した場合も、気象台が発表する市域の震度情報を確認し、自らで参集することとしている。また、初期初動体制の中心となる危機管理室職員や緊急本部員、ならびに各区の防災担当者に対しては、市域の地震情報を携帯メールで配信することで、迅速に初期初動体制が確保できるよう努めている。
     自動参集の区分としては、自己の勤務する場所に参集する「所属参集」と、あらかじめ指定された区役所などに参集する「直近参集」の2つが規定されている。このうち、所属参集者については、自己の職場において応急対策活動の役割などが定められているが、直近参集者については、受け入れ側の具体的な位置づけがなされていない。
     また、この度の市税事務所の開設に伴う人事異動により、各区役所の職員が大幅に減少したことから、区役所の災害時の体制を補充するためにも、直近参集者の位置づけを明確にする必要があると考えており、直近参集者を受け入れ側に報告するとともに、訓練や研修等にも参画してもらうよう、地域防災計画に示してまいりたい。
     さらに、災害時などの緊急時に、臨時的に、所属長の権限を行使できる「代行者」を危機管理室に報告することを制度化し、いかなる場合においても迅速な意思決定が行えるような体制を確立するよう、地域防災計画にも示してまいりたい。
  15. 職員の市内居住の推進を図ること

    (回答)
     居住の自由は憲法で定められており、職員に対して市内居住を強制することはできないと考えるが、職員が市内に居住することは、災害時の初期初動体制を迅速に確保できることや、日常的に体感できる市民ニーズを行政に反映させることができることなど、本市や市民にとって多くのメリットがあり、職員の市内居住の推進に努めることは、本市として有益なことである。
     そのため、総務局においても、各所属に対し市内居住のメリットについて説明し、市内居住の推進に努めるよう要請するとともに、市内居住の魅力をより一層高めるための施策を推進するよう依頼するなど、職員の市内居住の推進に取り組んでいる。
    今後とも引き続き職員の市内居住の推進に努めてまいりたい。
  16. 避難所の運営方法について具体化させること

    (回答)
     災害時において、避難所は住民の生命の安全を確保する避難施設として、さらに生活する施設として重要な役割を果たす。避難所の開設・運営を円滑に行うためには、それらの基準や方法をあらかじめ定めておくことが必要不可欠であると考えている。
     大阪府においては、平成19年3月に「避難所運営マニュアル作成指針」が作成され、市町村に対して、それぞれの地域の実情に応じたマニュアルの作成が求められている。
     また、本市においても、平成17年度より防災意識の高揚を図る市民防災ワークショップを開催し、住民活動の推進を進める中で、地域における避難所設置訓練等も行われつつあることから、それらの成果を踏まえ、今年度より「避難所運営マニュアル」の雛形の作成に着手することとしている。
     作成にあたっては、特に災害時要援護者への対応について配慮するとともに、地域住民や自主防災組織による自主的な取り組みが円滑に行われるようにすることが重要であり、避難所における職員、地域防災リーダー、ボランティアなどの役割分担や連携方法、避難所間の連絡方法等について、わかりやすく示してまいりたい。
  17. 家庭内避難民の対応について具体化させること

    (回答)
     災害時の避難所では、主に、自宅の建物が壊れて居住することができない住民が集まり生活することになるが、自宅の建物が壊れなくても、ライフラインの途絶により自宅での生活が困難となった住民が避難所に来ることも想定される。そのような「家庭内避難民」がいつ避難所にやって来ても、すみやかに受け入れることができるような仕組みについて検討し、地域防災計画や避難所運営マニュアルに示してまいりたい。
  18. 災害時の保健活動について

    (回答)
     災害時における保健活動では、避難所や在宅等における被災者の方に対して、被災生活による健康障害やストレスに対応できるよう健康相談を実施する。被災者からの健康相談においては、傾聴による精神的負担の発見や軽減に努め、心身の不調の発見や健康管理の必要性が認識できるように支援し、必要に応じて医療など専門チームと連携した活動を行う。
    また、災害時に発生しやすい感染症や生活不活発病などについては、被災者全体へ注意喚起するとともに、衛生・環境状態の確認や整備を行い予防できるよう働きかけていく。
    本市においては、これまでの災害時保健師派遣経験を活かし、平成18年度に具体的な活動について「災害時保健師活動マニュアル」を作成したところであるが、今後もマニュアルの活用を図るなど、災害時の保健活動の充実に努めてまいりたい。
  19. 大量に発生したがれきの具体的な処理方法について検討すること

    (回答)
     大規模な地震発生により、建物等の倒壊・破損・焼失、窓ガラスや屋根瓦等の落下物などによりがれきが大量に発生することになる。
     また、倒壊家屋・事業所等の解体時に発生する廃材、コンクリート、鉄筋等のがれきも大量に排出されることになる。
     これらのがれきを被災地から撤去し、再利用、焼却、埋立等の処理・処分を速やかに、かつ、適切に行う必要がある。
     この場合において、がれきの再利用・再資源化、中間処理、最終処分するまでに、一時的に保管するために公有地等を利用して、がれき臨時集積場を設け、可燃物は焼却し、不燃物は破砕したうえ、最終的には、処分場で処分することとなる。
     このような過程においては、廃棄物の資源化を行うことで、資源を有効利用することが可能となり、また、処理・処分量を削減することで、環境への負荷も低減することが可能となる。このため、可能な限り、廃棄物の分別・リサイクルに取り組む必要がある。また、処理の過程においては、周辺環境に極力影響を及ぼさないよう、配慮する必要がある。
     以上のような状況を踏まえ、大量に発生したがれきの具体的な処理方法を検討してまいりたい。
  20. 遺体安置に必要となる備品や場所の確保について検討すること

    (回答)
     大規模な災害により、多数の死者が集中的に発生した場合においても、遅延なく応急対策を実施し、遺体の収容、処理、火葬等の業務を推進することで、人心の安定を図る必要がある。これらの業務は、本市が主体的に行う対策として地域防災計画に規定しているが、昨年度に実施した地震被害想定では、上町断層帯地震により最大約8,500人の死者が発生するという結果が出ていることもあり、対策の強化を図ることが必要であると考えている。
     しかし、行政の対応には限界があるため、民間の力を活用する方法として、現在、大阪市規格葬儀取扱指定店組合と覚書を取り交わす方向で調整を進めている。この覚書は、大規模災害時に葬祭業務の一部について協力を求めることができるもので、遺体安置に必要となるドライアイス等の備品の調達や、安置場所の確保についても支援を受けることができるようにしており、地域防災計画にも反映してまいりたい。
  21. 被災者が市営住宅や応急仮設住宅に速やかに入居できるようにすること

    (回答)
     本市としては、大規模災害が発生した場合には、全壊・半壊等の被害を受け元の住宅に居住することが不可能な世帯を対象に仮移転先住宅を提供することとしている。住宅の提供にあたっては、市営住宅の現在の空家を優先的に提供するとともに、大阪市住まい公社やUR都市機構等にも協力を求め、不足分については応急仮設住宅を提供することを想定している。 また、被災者の方がこうした市営住宅等や応急仮設住宅に速やかに入居できるようにすることが重要であるため、区役所において被災者の状況把握に努めるとともに、速やかに市営住宅等の空き室状況等を整理し、市民に周知を行い、早期に申し込みや入居決定ができるようにしてまいりたい。
     なお、入居にあたっては、病弱者、妊婦及び乳幼児を抱える世帯等、避難所等において生活を営むに際して配慮が必要な世帯などについては、優先的に対応できるよう検討してまいりたい。
  22. 災害時の地域力を向上させるため町会入会の推進を図ること

    (回答)
     平成18年度に実施した「地域振興・コミュニティ」に関する事業分析の結果からも、地域力の低下が課題であると認識している。
     安全で安心して暮らせるまちを実現するためには、そこに住む住民の連帯感が非常に重要である。
     加入を義務付けることはできないが、地域力を向上させるということでは、加入の促進を図ることは必要であり、パンフレット「くらしと町会」を作成・配布し、加入促進を図っている。
     また、新規にマンションが建設される場合には、その施工者の協力も得ながら、入居者説明会の機会に、振興町会加入についての勧奨を行うなど、振興町会への加入促進についての取り組みを行っている。
    各区においては、地域振興会の加入促進を図るなど、その活性化にむけた取り組みが重要であると認識しており、地域振興会への加入促進について、区の広報誌を活用するなど、あらゆる方面からその方策に取り組んでいるところである。
  23. 地域防災リーダーの位置づけや活動内容について具体化させること

    (回答)
     大規模災害時の減災には、「自助」「共助」による地域防災活動が不可欠であり、地域防災活動の中心的役割を担う地域防災リーダーの果たす役割は非常に大きく、平成18年度から3年間で3,000人を増員するなど、地域防災リーダーの強化を図っているところである。
     これまでも、災害時に実践的な防災活動を行うための研修や訓練を行うなど、地域防災リーダーの育成に努めてきたが、この度の増員計画に合わせて、図上訓練やワークショップなどの手法を取り入れ、研修内容をより充実させ、地域防災リーダーの意識の高揚や能力の向上に努めていきたい。
    また、今後、様々な災害特性に応じた事前の備えや災害時の行動等を具体的に示した、地域防災リーダー用の活動マニュアルを作成し、地域防災リーダーの位置づけを明確にするとともに、研修会等での活用を図っていく。
  24. ボランティア活動を支援する体制を明確にすること

    (回答)
     大規模な災害時に応急対策を実施するうえで、ボランティアとの効果的な連携を図ることは非常に重要である。そのためには、被災状況やボランティア参集状況等を勘案し、ボランティアの需給調整などを全市的にコントロールする機能が必要となる。
     そこで、日本赤十字社大阪府支部や大阪市社会福祉協議会などの協力を得て、阿倍野防災センターに「市災害ボランティア活動支援センター」を、各区の区民センターなどに「区災害ボランティアセンター」を設置し、市本部との連携を図りながら、災害情報の収集、災害ボランティアニーズの把握、募集の情報発信、受け入れ調整、資機材の調達など、ボランティア活動を支援する全市的な体制を構築することとしている。
  25. 各ライフライン事業者と連携した復旧体制を構築すること

    (回答)
     電気・通信・ガス・水道・下水道などのライフライン施設は、市民生活や都市活動を支える重要な都市基盤施設であり、大規模な災害によりライフライン被害が発生した場合、市民生活や都市活動に影響を及ぼすことから、ライフラインの早期復旧が重要な課題であると認識している。
     このため、災害発生後において、被災した各ライフライン施設の復旧を効率的・効果的に進めるため、あらかじめ本市の防災関係部署と各ライフライン事業者からなる新たな組織を発足させ、平常時から、各施設の耐震対策の取り組み状況の確認、災害時における各施設の被害・措置状況の情報伝達ルールの再確認など復旧のあり方について調整を図り、災害時においては、こうした調整事項に基づき、各ライフライン事業者が円滑な施設復旧を実施できるよう、地域防災計画にも示してまいりたい。
  26. 復興計画の方針について記述すること

    (回答)
     大規模な災害により甚大な被害を受けた場合、災害を乗り越え、「市民が安心して暮らせるまちづくり」を強力に推進することが要求される。早期に対応すべき復旧計画を踏まえつつ、地域の復興を総合的に推進するためには、被害の状況や地域の特性、被災住民の意向等を勘案しながら、中長期的視野に立った総合的な基本計画や、都市計画に基づく復興計画を策定する必要がある。
     そこで、災害発生の初期段階からすみやかに復興のための体制を整え、復興計画を策定し、復興事業を推進させていくため、復興に向けての基本方針や手順について地域防災計画に示してまいりたい。
     また、面的に災害の可能性の高い市街地として抽出されている「防災性向上重点地区(約3,800ha)」については、震災後、すみやかに区画整理事業等に着手できるよう、関係各局と協議し、今年度中を目途に幹線・準幹線道路を確保する整備方針(案)を取りまとめることとしている。

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